メインコンテンツ
ソーラー アモルファスのその他の情報
ソーラーサーキットって床下の空気を室内に取り込んでしまうのですか?
ソーラーサーキットは基本的に外断熱で基礎も断熱ラインの内側(基礎断熱)です。基礎断熱にもいくつかありますが、SCでは基礎も外断熱でスラブの外側に断熱材を外張りしています。外張りのほうが基礎コンクリートの蓄熱が使えるので有利ですが、シロアリ対策のためにスラブの内側に断熱材をあえて張る業者もいます。基礎断熱の場合は防蟻工事が肝心。基礎も外張りにする業者は、銅メッシュやガラスメッシュの蟻返しを施工しているのが普通ですが、ソーラーサーキットがなにを採用しているのかは知りません。
いずれにしても、基礎は断熱ラインの内側で室内環境ということになります。これが室内とつながっているかですが、手元の「いい家が欲しい」を久しぶりに読み直しましたが、そのへん詳細に書いてないんですよね。書いてあるかもしれないけど、強調されてない気がしました。webからの情報なども考慮すると、たぶんですけど、室内と床下はつながってないと思います。つながっているのは床下→壁の中(壁の内側)→小屋裏→外気のようです。このつながった気流の回路をインナーサーキットと呼んでいるのは有名ですよね。一方、外壁の外側から屋根にかけてつながっている回路をアウターサーキットといい、これは内部充填断熱の外壁通気工法を屋根まで伸ばした工法と類似のものでしょう。
ということで、床下は壁内と小屋裏にはつながっていますが、室内とはつながっていないことになるでしょう。ただ、故意にはつなげていませんが結果的につながっている可能性はあります。というのは、壁内と室内の分離(気密)をどのように保っているのかがわからないからです。外断熱ですので防湿気密シートを施工しているとも考えられず、おそらく壁の内側には気密に関する工事は何もしていないでしょうから、壁内と室内には少なからず漏れがあるでしょう。この場合は、結果的にインナーサーキットを通して漏気という形で室内が床下とつながってしまうことにはなると思われます。
床下が室外環境では致命的ですが、基礎断熱なので少量の漏れは問題にならない気がします。でも、床下のダンパーを開けた場合は外気→床下→壁内→壁内からの室内への漏気、という回路が生じるので、家全体の気密は格段に落ちることでしょう。そうすると換気による空気の流れがめちゃくちゃになって、ショーサーキットがいろんなところで生じて計画換気がうまく働かない可能性があるのか?そういうこともちゃんと対策済みなのか?ユニークな工法は疑問も多いですね。
蛇足ですが、内部充填で床断熱にする場合は床下は室外環境になり、壁内と床下は完全にセパレートしなくてはいけません。気流止めといいます。ソーラーサーキットでは床下を室内環境として、インナーサーキットで床下と壁内を故意に連続させているとこが極めてユニークだと思います。それがどういうご利益があるのか、特に床下ダンパーを開けてインナーサーキットを積極的に利用する夏にどんなご利益があるのか、以前から疑問に思っていましたが、納得できる合理的な回答にお目にかかったことがありまん。が、この質問を機会にまた少しWEBの情報を調べたところ、小屋裏にファンがついている仕様があるではないか!これって昔からあったんですっけ?小屋裏でファンで強制排気して、床下の低湿冷気を壁内に取り入れているってことなんですかね?なるほど。関連データがあれば見てみたいです。