メインコンテンツ
福袋 バテンのその他の情報
福袋とジャパネットたかたは、あの値段で利益が出るのでしょうか?
とてもお得感がありますし、本当に利益が出ているのか・・・
長年の疑問です。
閲覧ありがとうございます。
私の勤務先のお店は福袋を取り扱っておらず、入社当時に社長に質問したところ
「福袋を出したら儲けが出ない」
と言われました。
お店は楽器店、楽器だけではなくお手入れ用品や楽譜など幅広く取り揃えています。
福袋を販売したら、お客さん(特にクラブ活動で用品が必要な中高生)が喜んでくれるだろうなとは思うのですが。
今年は福袋初挑戦しようと思っていて、ペット用のおやつとおもちゃが詰まった福袋(犬1/猫2)を購入したいと思います(*^^)
福袋の中でこれは比較的外れがないジャンルがあれば挑戦してみたいので、比較的外れが少ない福袋のジャンルも合わせて教えてください。
どうぞよろしくお願いします。
ジャパネットについてはあまり詳しく存じ上げませんが(すみません)、関係者からの情報によると不人気などが理由でメーカーの倉庫に眠っている型を買い占めて販売しているとのこと。
在庫を抱えていて売れる見込みもない
↓
それを販売元が大量に買い入れる
激安・お得と言われる販売スタイルに共通する、これが儲けが出るカラクリです。
ジャパネットの場合は、CMでの実演がとても上手ですよね。
終始大声+早口で急かすように、
「今回だけの特別企画」
「限定何台」
「今から受付」
を繰り返しています。
心理学者が解説していましたが、あの実演とこの文言は冷静な判断能力を奪い、購買意欲をかき立てるのだそうです。
あの技術を盗みたい同業者は多いかも…。
私は卸売・小売ともに経験がありますが、小売の経験と卸売の知識が合わされば業界内部の事情がよくわかります。
へぇ〜、だから福袋は儲けが出るんだと目からウロコですよ^^
福袋は確実に儲けが出ますし、倒産セールやバーゲンセールなど確実に利益を確保しています。
よく福袋は売れ残りだとか在庫処分だと言われますが、まさしくその通りです。
ですが、ただの売れ残りかと言うとそうではありません。
現時点で売れ残っていて今後定価で売れる見込みのない、狭い範囲での「売れ残り品」限定です。
メーカー、卸売業者、小売業者、どの時点で流通がストップしているかは別にしても、在庫を抱えるとそれだけ経費がかさみます。
じゃあ聞こえの良い言葉で処分しようというのが定期的に開催されるバーゲン、あるいは新年恒例の福袋です。
福袋を販売する側は、市場販売価格しか伝えていません。
注意が必要なのが、市場販売価格と実勢価格というのは厳密にいえばかなり差がある場合も多いということ。
メーカー希望小売価格が1万円の商品でも、倉庫に在庫が大量で今後も売れる見込みがない商品に1万円の価値があるわけではありません。
市場販売価格は1万円であっても実勢価格は1000円以下…なんてこともこの業界ではザラで、売れ筋商品あるいは現時点で在庫でも今後売れる見込みのある商品はまずバーゲンや福袋商品に回されませんから、福袋は販売側が得をして購入者は損をする仕組みです。
マスコミの取材が多い名物激安店などでは、Tシャツ一枚100円など何かと話題になっていますよね。
実はあの激安店もちゃんと儲けはあります。
全国の卸売業者や縫製メーカーで在庫を抱えている商品を大量に買い集めて、段ボールでまとめて買付し、ひどい場合はタダ同然の価格で仕入れています。
在庫を抱えた業者としては、今後も売れる見込みのない商品は買い受けてくれる人間がいるうちに放出したが勝ち!!です。
それに食いつくのが、激安が自慢の小売店であったり…
もちろん、百貨店やそのテナントのバイヤーもう出入りしてます。
ちなみに、倒産市などもこの方法でしっかりと利益を確保していますよ。
良いか悪いかは別として、両者の利益が合致した正に画期的な流通システムですね。
洋服や靴など直接身につける商品は比較的、当り外れが多いように思います。
毎年流行り廃れがある商品は、数年前の商品が詰められるということは少ないのですが…
サイズ表記を信じて買うとまったくサイズ違いということも多いので、返品不可なのに試着できない状態で購入するのはある意味賭けですよね。
私は毎年卸売業者の直売りで(一般の方は参加できないのですが…)食器の福袋を買っていますが、あらゆる購買層から見て当り外れは少ないです。
その大きな要因としてサイズの予測が容易なことがあげられます。
「うちの食器棚に入らないくらい巨大だった!!」
なんてことはまずないですし。
突然の来客時に困りませんし、そそっかしい私にとってちょっとやそっと割ってもまだまだストックがあるというのが魅力です^^;
質問者様の勤務先の場合は取り扱う商品の大部分は消費期限も実質的になく、アパレルほど毎年のように流行り廃れの影響も受けませんよね。
定価で販売しても購入してくれる人はたくさんいますし、決算前や次シーズンの商品導入前に売りきらないとどうこう…という事態が迫るわけではないので、そういう意味で福袋を販売したら儲けが出ないとおっしゃったのだと思います。
初売り(福袋)・季節ごとのバーゲン開催時などは臨時でアルバイトなり派遣を雇う場合も珍しくありません。
それに加えて通期で雇用しているパート・アルバイトスタッフにも繁忙期手当や年末年始の手当などを支給する小売店もあり、光熱費・人件費などお店を一日開けるだけで相当な経費がかかるのに、売っても売ってもトントンもしくは赤が出るのにあれほど大々的に初売りをやる物好きは商売人にはまずいないでしょう。
商売人は損のする商売はしない、これはあらゆる商売においてゆるぎない基本中の基本、商を営む上での鉄則です。
以上、参考までにどうぞ。